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【オヌヌメ】M2 PCIEからSFP+を引き出すNICレビュー【チューニング方法も】

2025年1月17日

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SSD用のM2 PCIEスロットから10G SFP+に変換するNICを自費でアリエクで入手してレビューします。

手持ちのマシンに10GbEを増設したいのだけれども、PCIE拡張スロットの空きがない、あるいは拡張スロット自体がない。

またはUSB4やTB3はあり、近年では1.5万程度の安価な10GBEアダプタも出ているが高くて買いにくい、あるいはUSB4やTB3もない。

そのような場合にうってつけの商品足り得るかもしれないのが今回のアダプタでございます。

この記事はBD795Mマザーボードに増設して動くかどうかをためしてみます。

開封と外観

着弾しました。最近のアリエクにしては珍しくめちゃくちゃ時間がかかりました。

1月1日に購入して、16日に到着しました。いやー長い。

箱はこんな感じ。簡素です。

中身はこんな感じ。

ケーブルはSASケーブルというらしく、Fiberっぽいですね。

Windowsに装着。

BD795M搭載の自作PCに装着していきます。

NICはPCIEとSATA電源ケーブルに接続する必要があり、PCIEだけに接続すると起動しませんでした。

使用感について。

チップはX520-DA1が使われているようです。

現在アリエクのセラーさんに問い合わせている最中ですが、現時点では接続が不安定な上、仮に接続できても速度が極めて不安定になります。

ドライバのインストールやアンインストールやスイッチの設定の調整なども試したのですが、あまり効果がありませんでした。

所感

困りました。

2025/02/10追記、

結局動作不良の可能性があったので、別のストアから購入し、届いたものを使うと、このまえのものとは違い、ある程度安定して動いてしまいました。速度は後述します。

トラブル、SATA電源端子を破壊。

自作PCは力を入れて組んだほうがいい場面が結構あります。

SATA電源端子が逆向きになっていることに気づかず、当然ですが刺さらないために力を入れてしまっていたところ、カード側のSATA電源端子が半壊、具体的には基板から外れかけてしまいました。

エポキシ接着剤やグルーガンで接着できるとのことだったので、瞬間接着剤と洗濯ばさみである程度固定したあと、エポキシ接着剤を接着できそうなところにふんだんに塗り込んで、ストーブで乾かしました。

そして、できる限り優しく搭載してあげると、ちゃんと認識して動作しました。

速度とチューニング

※チューニングしても速度が不安定になることが結構あるようです。謎です。

組み入れたあともシーケンシャル速度はしっかりと出ているのですが、ランダムアクセスがAQC107チップ搭載の10GBEアダプタに比べて遅いのが気になりました。

下記はチューニングせずに使った場合の速度です。M2アダプタを搭載したマシンからUbuntu鯖にCrystal Diskmarkを走らせています。なお、ひっしゃのUbuntu鯖はシーケンシャル書き込み速度が不安定になることがあります。

それはそれとして一番下の数値が、AQC107チップの10GBEアダプタなら20〜35ぐらいは出るので、M2アダプタの遅さがわかりやすいんですよね。

素人料簡で、チップが2011年のX520 DAということで、処理性能が足りていないのではと考えました。

そこで、7940HXの有り余る処理性能を使い、ランダムアクセスを高速化できないかという目論見で、デバイスマネージャーから以下のようにチューニングしました。

  • TCPおよびUDPチェックサムのオフロード項目4項目を無効化
  • RSSキューの最大数を最大の8キューに
  • カプセル化オーバーヘッド、受信&送信バッファを最大値に
  • 割り込み加減率を低に(重要)
  • 受信側スケーリングを有効に
  • 大量送信オフロードV2 (IPV4)を有効に(重要?)

最初に、無効化したほうがいいとされているオフロードをある程度無効化し、バッファなどを最大値にしました。

そして割り込み加減率を低(あるいはLow)にすることで、ランダムアクセスの値をブーストできる印象です。
ただしそれだけだと下の1枚目の画像のようにシーケンシャルの送信速度が下落してしまうので、試しに大量送信オフロードV2のIPV4を有効化したところシーケンシャル送信速度も改善しました。

2025年2月12日追記、上記の設定でやっていたらたまにシーケンシャルが2Gbpsぐらいしか出ないことがあったので、大量送信IPV6オフロードも有効にしたら改善した気がします。

あとがき

不良品が届いたり、誤ってカードを破損させたりと大変ではありましたが、結果としてしっかりと速度を出すことができたので良かったです。

余談

他のM2から10GBEを生やす方法を記載

  • M2 PCIE To 10GBE RJ45 NICを使う(チップはAQC113やAQC107が使われているらしく、SATA電源ケーブルを刺さずとも使えるらしいです。興味深いですね。)(価格は1.2万程度と高額ではあります。)
  • M2 PCIE 4.0に対応したライザーケーブルを使って通常のPCIE 10GBEカードを接続する(価格的には6千円程度で済みそうな解決方法です。)

SASケーブルは別のケーブルを使ってもいい?

今回のM2アダプタで使ったSASケーブルは曲げにくく、おまけに距離も短いのでPC内に組み入れるのに苦労しました。

そこで1本目のM2アダプタで長いSASケーブルを使って接続したところ、速度が若干落ちたことをご報告します。

ご覧頂きありがとうございました!

 

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